妊活はお金がかかる
私が不妊治療の病院に通い始めた頃はまだ治療が保険医療になっておらず、基本的に治療は自費診療でした。また私たち夫婦の仕事は残業が多かったこともありそれなりに収入もあったので、自治体の助成金対象からは除外されている状況でした。
稼いではいたので治療はできるけれど、稼いだお金はあっという間に治療費で消えてしまう…。でも仕事が忙しいとストレスも溜まる=治療にも悪影響。仕事をやめたいけど、そうすると思い通りに治療はできない…結構このループで悩んでいる人は多かったんじゃないかと思います。
その後、菅元総理の政策により一部の不妊治療が保険適応となることになり、その前年については自治体の助成金を受けるための所得制限が撤廃され、私も助成金を頂くことが可能になりました。
この所得制限撤廃が、
私的にはとてもとても助かりました…
保険適応になったけれど
そうして2022年、一部の不妊治療が保険適応になったわけですが、結果、私はこの恩恵を受けることはできませんでした…。
実際のところ保険適応にならない治療が多い
というのも、このころ私は何度良好胚を移植しても一度も着床すらせず、その他に治療できるような明確な不妊原因もなく、もうPGT-A(着床前診断)をして、正常胚を移植する他に方法が無いという状況。そしてこのPGT-Aを受ける場合、その周期の治療は保険適応にはなりませんでした。しかも、この保険適応になるタイミングで通っていた病院のPGT-Aの値段が倍近くに上がったんですよね…。なので、むしろ治療費が上がってしまったという状況でした。
度々報道もされていることですが、私のような場合以外にも保険適応になったがために治療費が上がってしまったり、これまで受けていた治療が保険適応にならず、保健医療を選択すると治療のスピードが遅くなってしまったりしてしまう問題が起きているようです。
保険適応になって良かったのか
保険適応になったこと自体は、不妊治療を始めるハードルが下がったということに関しては良かったと思います。でもなかなか治療がうまくいかない人にとっては良かったのか悪かったのか、難しいところですよね。
結局、治療が難航する人はお金がないと治療ができない。治療が長引けばどんどん妊娠しづらくなる。仕事はやめられない。ストレスは溜まる。
統計やアンケートを見ると、移植2〜3回で妊娠、みたいな人が多いようにも思いますが、実際はどうなのでしょう…。ブログやSNSを見ていると何回も何回も採卵しても移植してもうまくいかない人も結構いるように思います。私も治療中はこういった発信はしていなかったので、そういう人を含めればもっといるのでは…。PGT-Aをしても正常胚が見つからない夫婦が多いという記事も見たことがあるし‥。
KLCの待合室にいると本当にたくさんの人が不妊で悩んでいて治療をしていて、「この方たちみんなが無事に赤ちゃんを授かることができれば少子化も徐々に改善するんじゃないのか」と思ってしまいます。
お金をかけても何をしても治療がうまくいかないこともあるのはわかります。だけど私自身、PGT-A正常胚の1回目の移植で初めて着床、そして妊娠することができました。そう考えると、お金のかかる次のステップに進めれば妊娠したかもしれない、という人がいるかもしれないということ。
大変難しい問題ですが、不妊に悩む人が、お金のことでストレスを感じることなく治療ができるようになったらと願います。
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